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Nordiz holiday

2023-08-31 13:00:00

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2023-08-31 13:00:00

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5

対象年齢:全年齢

レアモンドの営む工房には休憩用に長椅子がひとつ置いてある。 そこに、薄い桃色の髪をした女が足を組んで座っていた。 「あのさ、おやっさんって一人暮らしだろ」 親しげに話すのはリガレアの聖女、ノルディズだ。 バイザーをレアモンドに作ってもらって以来、その仕事ぶりに感銘を受け、足しげく通うようになった。 「おう。それがどうかしたか?」 振り向かずにレアモンドが答える。 仕事をしている姿をじっと見つめられるのには、どうも慣れない様子だった。 「ふーん、んでルジエリは宿舎暮らし、と。寂しくねえのかよ」 「ま、気楽なモンだな」 表情は見えない。 ただ、火に照らされたたくましい背中は、満更でもなさそうだった。 「普段どうしてんのさ。家のこととか」 近くにあった小さなテーブルを引き寄せると、ノルディズは頬杖をつく。 「そりゃ手前でやるしかねえよ。俺しかいねえんだから」 額の汗を手ぬぐいで拭くと、レアモンドは今打っている刃を見つめた。 わずかな歪みを見つけると、無心に打ち始める。 規則正しい槌の音だけが工房に鳴り響く。 「なあ、アタシが一緒になってやろうか?」 槌を打つリズムが大きくズレた。 「……あのなぁ~なんで自分の娘より若い女と」 「なんだよ? こんなイイ女、男なら大歓迎だろ」 ノルディズはバイザーを外すと、大きな瞳でじっと見返した。 華のある顔立ちに、いかにも勝ち気そうな眉。 黙ってさえいれば美女と言えるだろう。 ただし、まだ大人の女とはいえない、幼さの残る眼差しだった。 「あいにく、そういうのは間に合ってんだ」 「ああ!? おやっさん、女いんのかよ!」 ノルディズは口を尖らす。 「そうじゃねえよ、お前は! ……いいから手を動かせよ」 慌てるレアモンドを見てノルディズはケラケラと笑った。 笑顔はまだ少女そのものだ。 ため息をつきながら、レアモンドはやりきれない気持ちになる。 ---なぜこんな子どもが獣魔と戦わなきゃならねえんだ。 いつか、娘やノルディズも武器を捨てて、平和に暮らせるだろうか。 自分が手掛ける道具は、本当に戦いのない世界を作るために必要なのか。 迷いを振り払うようにレアモンドは一心に槌をふるう。 その瞬間、自分にできることをやるしかない。 槌の音は夜更けまで止まなかった。 聖女BLITZ WEBサイト https://seijyoblitz.com

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授かったのは獣魔を滅ぼす力。
突如深海から現れた異形の怪物「獣魔」
天啓により法力を得た聖女は
思念制御兵器「BLITZ」を駆使して
獣魔を迎え撃つ。

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