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妄想護衛訓練
制服(礼服)での護衛訓練中・・・・・・。 (今、この瞬間にも、教官、間違い、オークどもがお姫様をさらおうと狙っているに違いないわ) 無作為に選ばれた一人を、護衛対象と見立てて、彼(彼女)を襲撃から守ることが今回の訓練目的だ。 (女騎士なんて、護衛対象のお姫様みたいに丁重に扱われたりしないわね) 訓練中、いずれかのタイミングで、教官たちによる襲撃があるはずなのに、彼女はあらぬことを考えていた。 (剣を持っているから、問答無用で斬られちゃうかしら。それとも、あえてこん棒か何かで殴られて気絶させられて……、気が付いたら……) 「てっ、敵襲!!」 「ブラウン候補生、貴官は戦死だ」 地面に転がされて、喉元に模擬剣を突きつけられた彼女は……。 「くっ!!、殺せ!!」 「・・・・・・、ブラウン候補生。何事か!?。頭を打ったか?」 美人で優秀で人気者のブラウン候補生は、結構妄想癖が強かった